人生の《処方箋的》映画考

この「ままならない人生」を歩むとき、一つの映画がそっと、背中を押してくれる時もあれば、優しく寄り添ってくれるときもあります。 心を癒し、また、鼓舞してくれる映画を中心に、感想を綴っています。

「ちょんまげぷりん」

 
  作品情報 
   
   監督    中村義洋
   原作    荒木源  「ちょんまげぷりん」(小学館文庫)
   脚本    中村義洋
   出演者      錦戸亮
         ともさかりえ
         鈴木福
         佐藤仁美
   公開     2010年7月31日
   上映時間      108分
   製作国    日本
 
  あらすじ 
 
荒木源の同名小説を錦戸亮主演、「ゴールデンスランバー」の中村義洋監督で映画化したハートフル・コメディ・ドラマ。現代にタイムスリップしてしまった江戸時代のお侍が、居候先の母子と時代の壁を乗り越えて絆を深めていく姿をコミカルかつハートウォーミングに綴る。シングルマザーのひろ子はやんちゃ盛りの一人息子・友也を抱え、子育てと仕事に追われる日々。そんなある日、彼女は180年前からタイムスリップしてきたお侍・木島安兵衛と出会う。そして、ひょんな成り行きからひろ子の家に居候させることに。やがて安兵衛は、居候のお礼にと家事一切を引き受けると宣言、意外にもその才能を発揮していくのだが…。
  感想   
 
『子供の横暴は親が手伝いをさせぬことに
一つの理由があると存ずる。

きちんと教えれば子供にも手伝わせられることは
たくさんあり申す。

それをしないのは「えねるぎー」を惜しむからでござる。

「えねるぎー」を注げば
子はおのずから親の言葉を理解いたす。

子育ては家事のうちにも大業でござる。

片手間にては決してまっとうでき申さぬ。
その覚悟が肝心なのでござる。』
 
 
この言葉は小説「ちょんまげぷりん」に出てくる言葉だ。
 
小説にしろ、映画にしろ、わが身を振り返り、
反省しきりの作品だった。
 

侍である木島安兵衛が、
笑ってしまうほど真剣に家事に取り組み、
子育てに取り組む姿を見て、
自分自身を情けないと思う気持ちで一杯になった。
 

何かを教える事、叱ること、見守ること、
子供と真剣に向き合うと言うことは、
もの凄くエネルギーがいることだ。
 
私はそのエネルギーを
惜しんではこなかっただろうか。
 

仕事にかこつけて、小さいけれど大切なことから、
逃げてはいなかっただろうか。
 
 
「人間関係は鏡と同じだ」と言う。
 

子供は親の一挙手一投足を見て育つ。
 

繰り返す同じような毎日の中で、
「子供を育む」と言う事に、鈍感すぎた自分を思う。
 

安兵衛がともやに接したように、
私も子供たちと向き合っていけたら…と願う。
なかなか難しいけれど。
 

安兵衛を演じる錦戸くんのちょんまげがほどけて、
「カッパだ!カッパだ!」と言って
ともやが笑い転げるシーンは最高!
 
ちなみに、ともやは鈴木福くんが演じていて、
ホントに可愛い。